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文献詳細

雑誌文献

臨床外科32巻1号

1977年01月発行

臨床研究

中心静脈カテーテル挿入法の実際—Supraclavicular subclavian venepuncture method

著者: 杉田輝地1 横山清七1 幕内博康1 元村祐三1 佐藤和英1 阿部令彦1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部一般外科

ページ範囲:P.97 - P.102

文献概要

はじめに
 中心静脈圧測定,経中心静脈高カロリー輸液の普及に伴い中心静脈へのカテーテル挿入は日常臨床において不可欠のものとなつている.中心静脈へのカテーテル挿入の経路には大腿静脈,肘静脈,頭静脈,内頸静脈,鎖骨下静脈などが使われるが,施行手技としては静脈切開による方法と直接穿刺挿入法がある.しかしカテーテル留置に伴う静脈炎や血栓形成などの合併症防止のためには1),血管結紮のないこと,中心静脈までの距離の短かいことなどが要求される.これらを考慮して最近では鎖骨下静脈および内頸静脈穿刺法が広く行なわれている.鎖骨下静脈穿刺法にはその穿刺部位の違いによりinfra—clavicular approachとsupraclavicular approachの両者があるが,Aubaniac2)の行なつたinfraclavicularapproachはWilson1),Dudrick3)らにより普及され,一般に広く行なわれている.一方Yoffa4)によりはじめられたsupraclavicular approchの普及度は低く,その報告も少ない.われわれはsupraclavicular approachによりカテーテル挿入を行なつているが,手技も比較的容易であり,挿入に伴う合併症もすくなくすぐれた方法であると考えている.そこで実際の施行手技と臨床成績を報告し,解剖学的検討よりえられた本法の利点について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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