文献詳細
臨床報告
三重複癌(子宮・乳・直腸癌)の1手術治験例
著者: 古川俊隆1 谷治郎1 本田善九郎1 鈴木征夫1 馬渕基樹2
所属機関: 1丸山病院外科 2聖マリアンナ医科大学第2病理
ページ範囲:P.1457 - P.1461
文献概要
多発性原発性悪性腫瘍に関しては1889年Billroth1)が最初に定義を記載,以後Warren & Gates2)により修正定義された.初期では殆ど剖検例であつたが,近年は診断学の進歩による早期発見に伴い,年々重複癌に遭遇する機会が多く,もはや稀な疾患ではなくなつてきている.しかし三重複癌の症例は未だ少なく,しかも臨床的に3癌とも診断,治療された例は極めて稀である.最近われわれはその1手術治験例を経験したので若干の文献的考察を含めて報告する.
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