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文献詳細

雑誌文献

臨床外科32巻2号

1977年02月発行

文献概要

特集 腹部手術後の輸液—私はこうしている

消化器手術後の輸液

著者: 岩渕真1 桑山哲治1 松原要一1 大沢義弘1 武藤輝一1

所属機関: 1新潟大学第1外科

ページ範囲:P.175 - P.181

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はじめに
 消化器手術後の輸液は水分・電解質輸液と栄養輸液の2つに大きく分けることができる.前者は生体が正常な代謝を営むために必要な水分,電解質を投与するとともに手術侵襲による水分,電解質代謝の異常を補正する目的で行なわれ,後者は侵襲より生体が回復するためのエネルギーと創傷治癒のために必要な栄養の補給をする目的で行なわれる.
 手術侵襲が小さく術後の絶食期間が短い場合には前者のみを問題とすればよいが大手術侵襲や術後の絶食状態が長く続く症例では両者が問題となつてくる.特に術前低栄養状態にある患者に手術を行なうときには術後の栄養輸液の意義は大きく,最近ではこのような患者にはすすんで高カロリー輸液が行なわれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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