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文献詳細

雑誌文献

臨床外科32巻2号

1977年02月発行

文献概要

臨床研究

経皮的胆管ドレナージの内瘻化に関する検討

著者: 安田秀喜1 高田忠敬1 内田泰彦1 福島靖彦1 今泉俊秀1 磯辺孝司1 金山成保1 斉藤明子1 小林誠一郎1 羽生富士夫1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター

ページ範囲:P.233 - P.239

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はじめに
 最近,閉塞性黄疸症例に対し,経皮的胆管ドレナージがルーチンの黄疸軽減処置として広く行なわれるようになり,それに伴い閉塞性黄疸の治療成績の著しい向上がみられてきた.しかしながら,経皮的胆管ドレナージも他の手術による胆汁外瘻術と同様に,胆汁の体外排出による水・電解質のアンバランスや消化吸収不良などに問題を残している.通常,体外に排出された胆汁の一部は経口的に,または胃ゾンデにて腸内還元がはかられているが,これらでは,量的にも十分な量を与え得ないことや,患者の苦痛の面からみても満足できるものとは言えない.
 この胆汁の腸内還元の一方法に,経皮的胆管ドレナージの内瘻化がある.この方法は,多数の側孔を有するドレナージチューブを胆管狭窄部を通して下行させ,十二指腸内に挿入し,チューブを介して狭窄上部の胆汁を十二指腸内に誘導排泄させるものである.この方法は,患者に開腹手術という負担を与えないで,いわば胆管十二指腸吻合を行なつたのと同様の効果を期待しうるものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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