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文献詳細

雑誌文献

臨床外科32巻4号

1977年04月発行

文献概要

臨床報告

副血行路閉鎖手術により改善した猪瀬型肝脳症の1例

著者: 萩原優1 出月康夫1 尾形正方1 田村仁信1 金杉和男1 渡辺弘1 岡部和彦2

所属機関: 1聖マリアンナ医大第1外科 2聖マリアンナ医大第2内科

ページ範囲:P.529 - P.532

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はじめに
 門脈—下大静脈系シャントの存在により,周期的に意識障害をきたす猪瀬型肝脳症1)の治療は困難であるが,肝自体の病変の軽い場合には,外科的にシャントを閉鎖することにより,脳症の軽減が期待できる.
 門脈圧亢進症に対する門脈—下大静脈シャント後に頻発する,いわゆるportal systemic encephalopathyが,シャントを閉鎖することによって改善されることが報告されているが,われわれは,最近脾機能亢進を合併した猪瀬型肝脳症に対して,シャント閉鎖術及び脾摘を行ない,脳症の著明な改善をみた1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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