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臨床報告
副血行路閉鎖手術により改善した猪瀬型肝脳症の1例
著者: 萩原優1 出月康夫1 尾形正方1 田村仁信1 金杉和男1 渡辺弘1 岡部和彦2
所属機関: 1聖マリアンナ医大第1外科 2聖マリアンナ医大第2内科
ページ範囲:P.529 - P.532
文献購入ページに移動門脈—下大静脈系シャントの存在により,周期的に意識障害をきたす猪瀬型肝脳症1)の治療は困難であるが,肝自体の病変の軽い場合には,外科的にシャントを閉鎖することにより,脳症の軽減が期待できる.
門脈圧亢進症に対する門脈—下大静脈シャント後に頻発する,いわゆるportal systemic encephalopathyが,シャントを閉鎖することによって改善されることが報告されているが,われわれは,最近脾機能亢進を合併した猪瀬型肝脳症に対して,シャント閉鎖術及び脾摘を行ない,脳症の著明な改善をみた1例を経験したので報告する.
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