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臨床報告
乳糜性腹水を主症状とした後腹膜細網肉腫の1例
著者: 安村忠樹1 児玉博行1 岩本稔1 落合準三1 南里一亮1 辻康裕2 飯田優2 中村充男2 服部隆則3
所属機関: 1社会保険神戸中央病院外科 2社会保険神戸中央病院内科 3京都府立医科大学第2病理
ページ範囲:P.657 - P.660
文献購入ページに移動乳糜性腹水は本邦では現在までに約90例の報告があり,比較的まれな症候である.一方後腹膜肉腫はかなり多くの報告例があるが,これらはいずれも腫瘤触知,腹痛,胃腸症状等を主症状としている.著者らは,最近乳糜性腹水を主症状とした後腹膜細網肉腫症例を経験した.本症例は確定診断に苦慮し試験開腹により初めて診断を下し得た症例であるが,ここに2,3の文献的考察を加え報告する.
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