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文献詳細

雑誌文献

臨床外科32巻6号

1977年06月発行

文献概要

特集 今日の胆道造影

術前胆道造影—PTCの適応からPTCDの実施まで

著者: 高田忠敬1 内田泰彦1

所属機関: 1東京女子医科大消化器病センター外科

ページ範囲:P.697 - P.704

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はじめに
 経皮的胆管造影法(PTC)は,X線テレビの導入,細い穿刺針の使用,肝内胆管穿刺術式の確立などにより安全性のみならず穿刺率も向上し,適応も閉塞性黄疸はもとより胆管拡張の軽度な例にまで及び,それに伴う胆道系疾患の診断能の向上には著しいものがある。しかしながら,胆管拡張の著しい高度閉塞性黄疸例では,PTC後にその穿刺孔から胆汁漏出の危険が皆無とは言えず,また腹水のあるもの,さらに胆道感染症に対しては,PTCがcontraindicationとされるなど,適応におのずから限界があつた.
 近年PTCにひきつづいてその手技を応用した経皮的胆管ドレナージ(PTCD)が確立され,いままで問題とされていたような症例に対しても確実に,しかも非開腹的に胆道減圧がなされるようになり,PTCの適応も従来になく拡がつてきている.PTC並びにPTCDの適応の拡大に伴い新たな偶発症も問題となり,術前後の管理のみならず,術中においても細心の注意と対策が必要となつている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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