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臨床報告
乳腺Paget及びPaget様病変4例の経験
著者: 高橋正二郎1 小田正博1 高松正之1
所属機関: 1岩手県立中央病院第2外科
ページ範囲:P.903 - P.906
文献購入ページに移動乳腺Paget病の最初の報告は1840年Velpeau1)が乳頭部の特異な病変を認める2例を報告したのに始まる.その後1874年James Paegt2)が乳頭および乳輪の長期にわたる湿疹様変化が癌腫発生と密接な関係のあることを述べ,以来かかる症例をPaget病と称するようになつた.種々の議論を経て現在は「乳頭及び乳輪部の表皮内浸潤を特徴とする癌で乳管内ないし軽度の管外性浸潤を示すものとする」との結論に達している.またPagetに由来し乳腺内に腫瘤として癌腫を認める場合Pegetoidとして取扱われている.われわれは過去約8年間に本症の4例を経験しておりその概要と若干の考察を報告する.
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