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カラーグラフ 消化器内視鏡シリーズ・26
消化管カルチノイド—(その1)総論
著者: 曾我淳1
所属機関: 1新潟大学医療技術短期大学部
ページ範囲:P.1078 - P.1079
文献購入ページに移動 消化管カルチノイドの内視鏡的観察は,近年胃・十二指腸,大腸等においてその機会が多くなって来てはいるが,残念なことに系統的に整理綜説するに足る程の資料が集積しているわけてはない.しかし多くのカルチノイドの標本を観察していると,その共通した特性が肉眼的あるいは内視鏡的所見としてとらえられる点があることに気付く.この総論では,とくに内視鏡所見に反映するであろうと思われるこの種の腫瘍の肉眼的病理形態の特徴を解説しておき,次回の症例編の基礎的知識としたい.
(1)この種の腫瘍は癌とは異なる良性の腫瘍であるという考えは改めるべきであって,多くの場合悪性上皮性腫瘍すなわち癌の一種,機能性癌である.1.0cm以下の小腫瘤でも浸潤性を示し,リンパ節,肝等に転移を来し得るのである(図①:虫垂カルチノイド,筋層に硬化性浸潤).
(1)この種の腫瘍は癌とは異なる良性の腫瘍であるという考えは改めるべきであって,多くの場合悪性上皮性腫瘍すなわち癌の一種,機能性癌である.1.0cm以下の小腫瘤でも浸潤性を示し,リンパ節,肝等に転移を来し得るのである(図①:虫垂カルチノイド,筋層に硬化性浸潤).
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