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文献詳細

雑誌文献

臨床外科32巻9号

1977年09月発行

特集 逆流性食道炎

術後逆流性食道炎とその対策—胃全摘

著者: 平島毅1 原輝彦1 久賀克也1 赤井寿紀1 武藤護彦1 佐藤博1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1089 - P.1095

文献概要

はじめに
 近年消化器外科全般にわたる工夫改良が進み,胃全摘手術も容易に第一線の外科医が手掛ける時代となつた.胃全摘手術が行なわれる頻度が高くなるにつれ,それの術後の合併症が多々取沙汰されるようになつて来た.胃全摘後の逆流性食道炎の問題もその一つであり,対策に苦慮する症例も必ずしも稀ではない.またこの合併症の診断基準もいまだ定まつたものはなく,愁訴,X線検査,内視鏡検査及び食道内圧,pH測定などが行なわれているが,今までの報告ではこの種々な検索の結果が必ずしも一致していないといつた傾向があり,このようにみてくると,この合併症の実態が今だ十分把握されておらず,未知の問題を残している領域である.
 噴門括約機構の脱落は臨床的には前述した各種噴門切除術,胃全摘術後ばかりではなく,食道アカラシア術後,食道裂孔ヘルニアの合併症としての逆流性食道炎などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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