臨床外科33巻12号

1978年12月発行

臨床報告

十二指腸細網肉腫の1例

著者： 香川茂雄¹ 大崎俊英¹ 高倉範尚¹ 石川純¹ 成末允勇¹ 坂本昌士¹ 安田正幸² 岡島邦雄² 原田英雄³ 前田彰⁴

所属機関： ¹福山市市民病院外科 ²岡山大学医学部第1外科 ³岡山大学医学部第2内科 ⁴前田外科

ページ範囲：P.1749 - P.1754

はじめに
　十二指腸に発生する悪性腫瘍は数少ない疾患であり，なかでも十二指腸細網肉腫（以下本症）は極めて稀で，本邦ではこれまで10数例の報告を散見するにすぎない．
　最近われわれは本症の1例を経験したので，若干の文漱的考察を加えて報告する．