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文献詳細

雑誌文献

臨床外科33巻2号

1978年02月発行

臨床研究

食道癌の発育形式についての検討

著者: 塩崎均1 寺島毅1 水谷澄夫1 岡川和弘1 神前五郎1

所属機関: 1大阪大学医学部第2外科

ページ範囲:P.269 - P.275

文献概要

はじめに
 ヒトの食道癌は,X線透視・内視鏡検査等の診断技術の向上した今日においても,早期発見されることが少なく,その初期像は明らかにされていなかつた.ちなみに1975年に食道疾患研究会において,鍋谷の集計した本邦の早期食道癌は58例にすぎなかつた.今回,これらの58例に,その後に集計した得た15例を加えた73例について,組織学的に検索し,その発育形式を検討した.さらに,これら73例の早期癌と,癌浸潤は粘膜下層までにとどまるが,リンパ節転移のみられた表在癌15例を比較検討し,リンパ節転移を起こす要因についても考察を行なつた.
 一方,われわれは,N-MethylbenzlamineとNaNO2を使用し,ラットに実験的に食道癌を作成し,その発癌過程について報告してきたが,これらラットの実験的食道癌にみられた発育形式と,ヒト食道癌の発育形式について検討を行なつた結果を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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