文献詳細
臨床研究
Flail Chestの管理
著者: 田頭勲1 辺見弘1 黒川顕1 金沢正邦1 大塚敏文1 西邑信男1
所属機関: 1日本医科大学救急医療センター
ページ範囲:P.591 - P.598
文献概要
Flail chestに対する治療法として1956年Averyら1)によつて紹介された人工呼吸法が普及するに従い,その有効性が高く評価されるようになり,現在では気管内挿管とレスピレーターによる治療が主流であると言つても過言ではない.その後PEEP(Positive End Expiratory Pressure);呼気終末時陽圧呼吸)やIMV(Intermitteint Mandatory Ventilation;間歇的強制換気)法が採用されるにつれてflail chestの死亡率はますます減少するようになつてきた2,3).
一方その病態生理面からの解明を計つたDuffら4)およびSankaranら5)また本邦における大阪市大胸部損傷グループを始めとした総合的な報告等6,7)は主として呼吸管理面からの追求を中心としたものである.
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