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文献詳細

雑誌文献

臨床外科33巻5号

1978年05月発行

文献概要

特集 乳幼児急性腹症—診断のポイントとfirst aid

検査の選択

著者: 岡部郁夫1 東義治1 森田建1

所属機関: 1日本大学医学部第1外科

ページ範囲:P.643 - P.652

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はじめに
 急性腹症の基本的概念は,急に激しい腹痛を訴え,はつきりした疾患診断は下しえないが,緊急に開腹手術が必要と思われる腹部疾患に対する総括的呼称である.しかし小児外科の立場からみると,腹痛の訴えという点に問題はあるが,臨床症状,臨床所見とともに必要な検査を進めていくと,疾患診断のつけられるものが多く,いわゆる急性腹症という診断のみで緊急手術されることは比較的少ないと思われる.
 本特集は,乳幼児の急性腹症がテーマであり,新生児を除く6歳未満児で,急性腹症をきたしうる疾患における検査の選択について述べたい.急性腹症をきたしうる疾患においては,早急に疾患診断を下し,その病態を適確に判断することが要求され,これに答えるためには該当する疾患と類似疾患,および好発年齢などを熟知し,予診,症状,徴候から得られる情報をもとに,適切な検査を選択し,合理的に診断を進めることが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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