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特集 乳幼児急性腹症—診断のポイントとfirst aid
術前管理のポイント
著者: 勝俣慶三1 林奐1 横山穣太郎1 遠藤昌夫1 伊川広道1 鎌形正一郎1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科
ページ範囲:P.653 - P.659
文献購入ページに移動小児外科における急性腹症は,新生児期における先天性疾患と,乳幼児期にみられる後天性疾患に大別される.小児外科の専門施設では新生児疾患が大きな比重を占めるが,一般外科医が日常外来でしばしば遭遇し緊急手術の対象となる疾患は,殆んどが乳幼児症例であり,その主なものとして急性虫垂炎,腸重積症,嵌頓ヘルニア,癒着性イレウス等があげられよう.新生児疾患については,新生児の特殊性に関して多くの成書,報告がみられており,術前管理の重要性が強調されている.
一方,乳幼児症例になると,成人の小型という概念で管理され勝ちなのが現状であろう.しかしながら乳幼児といえども成人とは明らかにその体液生理や病態生理が異なり,乳幼児症例の術前管理については留意すべき点が多々あると考える.
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