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手術の周辺
手指消毒法の研究<補遺>
著者: 古橋正吉1 宮前卓之1 上田伊佐雄1 池内宏1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部手術部
ページ範囲:P.733 - P.738
文献購入ページに移動手指消毒の効果判定には各種の方法があるが,私共はserial basiu hand washing test(Price)変法を用いベースン中に脱落した生菌数を定量的に測定する方法で研究してきた.この結果,市販手指消毒薬でブラシ洗いしても,皮膚組織および寄生細菌叢の特殊性からみて,現状ではskin degerminationの範疇にとどまることを報告した(本誌1974年11月,12月).その後,さらに研究を続けた結果,ethyl alcoholの迅速殺菌作用を評価すべきであるという結論に達した.ethyl alcoholは皮膚細菌に対しすぐれた減菌効果がありskin disinfectionの目的にかなうものといえる.ただし,いきなりalcoholを適用するのではなく,まず優れた消毒薬によるブラシ洗いを3分程度行なつた後に,alcohol溶液を手指,前腕部皮膚にすりこむ方法が減菌効果がもつとも良く,手洗い時間の短縮にも役立ち実用的であるという結論を得た.
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