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文献詳細

雑誌文献

臨床外科33巻6号

1978年06月発行

文献概要

特集 T-tubeと胆道鏡

T-tubeの留置と抜去—私はこうしている

著者: 小野慶一1 中田一郎1

所属機関: 1弘前大学医学部第2外科

ページ範囲:P.837 - P.840

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はじめに
 胆道手術とくに総胆管切開の際のT-tube留置は最も基本的な手術術式である.すなわち術前の胆道造影,術中胆道造影,術中の触診所見などで総胆管結石が明らかに認められる場合,経十二指腸的にこれを摘出することもあるが,まず,総胆管切開を行なう必要にせまられる.また特に総胆管の拡張,肥厚など総胆管自体に変化が認められる時,胆嚢内または胆嚢管切断端に小結石,胆泥があつて総胆管内にこれらが落ち込んでいる可能性が否定できない時,そして現在および既往に黄疸がある時なども総胆管切開術の適応とされる.われわれは総胆管切開による結石の除去および総胆管内の探索を終了した後,原則として一次的縫合閉鎖を行なわず,T-tube留置による総胆管ドレナージを施行している1)
 ここで,われわれが考えているT-tube留置の目的,実際の留置法,抜去法,そして経十二指腸的括約筋形成術transduodenal sphincteroplasty(以下TSP)を行なつた際の留意点などについて記してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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