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文献詳細

雑誌文献

臨床外科33巻7号

1978年07月発行

特集 臓器大量切除と栄養

小腸広範切除と栄養

著者: 小山真1

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.973 - P.983

文献概要

はじめに
 小腸大量切除を受けた患者が長期間幸福な生活を送れるか否かは,短腸症候群short gut syndr—omeといわれるように,短い残存小腸より投与された栄養を吸収出来るかどうかにかかつている.もちろん,切除された小腸の部位や範囲,合併切除の有無,残存腸管の異常の有無や代償能,あるいは術後の腸内細菌叢の変化,下痢の程度や胃酸分泌亢進の有無などの術後経過を左右する多くの因子が関係していることもよく知られている.しかしこのような問題についてはすでに優れた総説1-6)も多く,また自験例についてもしばしば報告7-9)しているので,ここでは栄養投与の問題にしぼって述べることとする.
 なお,すでに報告したように,65〜75%以下の切除(または1m以上の残存小腸)では術後の下痢の発生が起こり易いほかは大した問題はないと考えられているので,ここでは75〜80%以上切除例の栄養投与を中心に考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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