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文献詳細

雑誌文献

臨床外科33巻7号

1978年07月発行

臨床研究

血管造影より見た脾腫を伴う疾患—いわゆるBanti症候群と多発性脾動脈瘤について

著者: 吉田静雄1 小澤正澄1 小林博徳1 大田治幸1 伊藤篤1 前川利幸2

所属機関: 1大阪労災病院外科 2大阪労災病院放射線科

ページ範囲:P.1033 - P.1040

文献概要

はじめに
 従来,脾腫(Splenomegaly)を伴う疾患の多くは門脈圧亢進症を伴っており,肝硬変によるうつ血性の脾腫とも関連して,いわゆるBanti症候群は門脈系を中心として論じられる傾向にあつた.しかしSeldinger法による動脈系の造影が普及するにつれて,門脈系のみならず動脈系の変化も著しいことが次第に見出されるようになつた6,12,17,18,22,25)
 著者らは過去数年来脾腫を伴う,または門脈圧亢進症を伴う疾患患者の血管造影を分析し,同時にその病理組織所見とも比較検討してきた.対象とした症例は41例で,全例が脾腫を伴う疾患患者である(表1).方法はSeldinger法により選択的腹部血管造影を施行し,手術または剖検にて組織学的検索を行なつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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