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臨床研究
赤外線吸収スペクトルおよび原子吸光による虫垂結石分析と臨床所見—本邦報告例の集計検討
著者: 石川広記1 米山桂八1 馬場志郎1 花谷勇治1 林亨1 関谷忠助2 酒井美智2
所属機関: 1伊勢原協同病院外科 2伊勢原協同病院小児科
ページ範囲:P.1177 - P.1181
文献購入ページに移動虫垂切除に伴う虫垂結石の発見頻度は,5〜10%と言われているが,虫垂結石に関する報告,結石組成分析の成績報告1-4)は多くない.腹部単純X線撮影の機会は多いが,全ての虫垂結石が陽性陰影としてとらえられるものでもない.しかし注意深い読影により結石存在を示唆されることが少なからずある.
伊勢原協同病院外科において,1971年2月から1976年1月までの5年間に454例の虫垂切除を行ない,そのうち9例1.98%に虫垂結石を経験した.この9例の採取虫垂結石について,赤外線吸収スペクトル,および原子吸光分析を行なつたので,その結果と,2歳11ヵ月女児の稀有な虫垂結石例を経験したので,本邦における既報告49例1-3,5-22,35,36)の虫垂結石症例と共に,臨床的事項について検討報告する.
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