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特集 食道癌手術の近況 巻頭言
食道癌取扱い規約と治療の趨勢
著者: 佐藤博1
所属機関: 1千葉大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1225 - P.1230
文献購入ページに移動はじめに
食道癌の歴史は古く,外国では頸部食道癌に関しては,1877年Czerny,1886年Mickuliczの切除報告,胸部食道癌では,1913年のTorek,噴門癌では1908年のVoelckerの報告以来,食道癌に対する研究は進められてきた.日本でも1932年の瀬尾,大沢の食道外科の宿題報告を契機として,中山,桂,赤倉などの努力により,著しい進歩を示した.
但し,この食道外科分野を更に著しく向上発展させるためには,この問題に最も熱心な人達が集まり,共通なテーマで意見を交換する場が必要であるとして,1965年,中山教授を筆頭にして食道癌研究会が発足した.と同時に,食道癌の記載なり報告が一定の規約のもとに統一されなければならないことが痛感され,ここに"食道癌取扱い規約"を作成することが発案された.そして,私を委員長として規約委員会が発足し,色々の問題点もあるが,曲がりなりにも,1965年第1版の"食道癌取扱い規約"の発行となつた.
食道癌の歴史は古く,外国では頸部食道癌に関しては,1877年Czerny,1886年Mickuliczの切除報告,胸部食道癌では,1913年のTorek,噴門癌では1908年のVoelckerの報告以来,食道癌に対する研究は進められてきた.日本でも1932年の瀬尾,大沢の食道外科の宿題報告を契機として,中山,桂,赤倉などの努力により,著しい進歩を示した.
但し,この食道外科分野を更に著しく向上発展させるためには,この問題に最も熱心な人達が集まり,共通なテーマで意見を交換する場が必要であるとして,1965年,中山教授を筆頭にして食道癌研究会が発足した.と同時に,食道癌の記載なり報告が一定の規約のもとに統一されなければならないことが痛感され,ここに"食道癌取扱い規約"を作成することが発案された.そして,私を委員長として規約委員会が発足し,色々の問題点もあるが,曲がりなりにも,1965年第1版の"食道癌取扱い規約"の発行となつた.
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