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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻1号

1979年01月発行

臨床報告

乳房の顆粒細胞性腫瘍の1例

著者: 森本忠興1 北村宗生1 角田悦男1 小柴康1 園尾博司1 藤原晴夫1 長崎彬2

所属機関: 1徳島大学医学部第2外科 2高知赤十字病院外科

ページ範囲:P.129 - P.131

文献概要

はじめに
 顆粒細胞性腫瘍granular cell tumorは1926年Ab—rikossoff1,2)にょり顆粒細胞性筋芽細胞腫granular cell myoblastomaの名称で最初に報告された比較的まれな腫瘍である.その発生部位は舌その他の耳鼻咽喉科領域に多く,四肢や躯幹の発生頻度がこれに次いでいる.まれには呼吸器,消化器,泌尿生殖器などの内臓にも見られ,身体の到るところから発生することが知られている.乳房における本腫瘍の報告はまれであり,わが国におけるものは私どもが調査し得た限りでは5例にすぎない.本腫瘍の肉眼的性状が乳癌のそれに似ていることから,乳癌との臨床鑑別が重要であるが,本腫瘍は組織学的検査により初めて診断されるものである.
 最近,私どもも乳房に発生した本腫瘍の症例を経験したので若干の考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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