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特集 熱傷治療のトピックス 熱傷の局所療法
最新の局所療法剤
著者: 木下栄一1 八木義弘1
所属機関: 1順天堂大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1673 - P.1678
文献購入ページに移動はじめに
熱傷は日常一般にみられる疾患であるが,その病態や経過によつては直接生命にかかわるような重篤な状態を呈するものもあり,その治療法も,ショックに対する治療からplastic surgeryまで,経過に従つて多岐に亘つている.そのため病期に応じた適切な治療をすることが大切である.しかし深くまた広範囲な熱傷においては,創面の壊死組織の付着ならびに広範囲の皮膚欠損のため,創面の上皮化まで長時間を要することになり,この間の感染の危険の増大は,栄養の低下と免疫不全による生体防御機構の障害と相まつて,重篤な合併症でもある敗血症にまで発展する危険がある.本稿では,最新の局所療法剤にふれつつ熱傷の局所療法について述べてみたい.
熱傷は日常一般にみられる疾患であるが,その病態や経過によつては直接生命にかかわるような重篤な状態を呈するものもあり,その治療法も,ショックに対する治療からplastic surgeryまで,経過に従つて多岐に亘つている.そのため病期に応じた適切な治療をすることが大切である.しかし深くまた広範囲な熱傷においては,創面の壊死組織の付着ならびに広範囲の皮膚欠損のため,創面の上皮化まで長時間を要することになり,この間の感染の危険の増大は,栄養の低下と免疫不全による生体防御機構の障害と相まつて,重篤な合併症でもある敗血症にまで発展する危険がある.本稿では,最新の局所療法剤にふれつつ熱傷の局所療法について述べてみたい.
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