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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻11号

1979年11月発行

文献概要

臨床研究

術後急性腎不全時における自由水クリアランスの意義

著者: 上甲幸夫1 玉木芳郎1 豊永文雄1 清水英範1 藤石慎二1 木村茂1

所属機関: 1愛媛大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1745 - P.1750

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はじめに
 術後管理はきわめて重要であり,術後合併症は常に外科医を悩ませるものである.特に急性腎不全(acuterenal failure以下ARFと略す)は,その診断と治療が遅れると,予後はきわめて悪い.従来のARFの診断基準1)とされている尿量,BUN,血清クレアチニン,血清K値などの測定の結果,ARFと診断された時には腎機能障害はすでにかなり進行している場合が多い.その理由として,BUN,血清クレアチニンは,普通,腎機能の70%以上が障害をうけたときはじめて上昇するからである.
 1956年,Smith2)がFree water cleatrance(以下CH20と略す)なる概念を発表し,1973年,Baek3-5)らは,ARFの予知ならびに予後にCH20がきわめて有用であると報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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