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グラフ 外科医のためのX線診断学・19
肝血管造影
著者: 磯部義憲1 平松京一1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部放射線診断部
ページ範囲:P.1789 - P.1797
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肝の脈管構造はちようど肺の脈管構造に類似しており,肝動脈一気管枝動脈,門脈—肺動脈,肝静脈—肺静脈の関係がある.従つて肝動脈,門脈と肝静脈は両手を組み合せたような形になつており,肝静脈の各主幹はほぼ肝区域の域を走つている.すなわち,右肝静脈主幹は肝右葉前区と後区とを境し,中肝静脈は右葉と左葉中間区域とを境している.肝区域枝および肝静脈枝の解剖学的理解は,今後,早期肝癌の術前診断および術式の決定の際により重要となつてくる.従つて血管造影の読影も肝区域,脈管構造を十分理解した上で進めていくべきものである.
肝の脈管構造はちようど肺の脈管構造に類似しており,肝動脈一気管枝動脈,門脈—肺動脈,肝静脈—肺静脈の関係がある.従つて肝動脈,門脈と肝静脈は両手を組み合せたような形になつており,肝静脈の各主幹はほぼ肝区域の域を走つている.すなわち,右肝静脈主幹は肝右葉前区と後区とを境し,中肝静脈は右葉と左葉中間区域とを境している.肝区域枝および肝静脈枝の解剖学的理解は,今後,早期肝癌の術前診断および術式の決定の際により重要となつてくる.従つて血管造影の読影も肝区域,脈管構造を十分理解した上で進めていくべきものである.
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