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文献概要
特集 噴門部癌の特性と外科治療
診断上の問題点—X線の立場から
著者: 杉野吉則1 熊倉賢二1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部放射線診断部
ページ範囲:P.1799 - P.1805
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胃X線検査体系がほぼ完成した現在でも,噴門部ではほかの部位にくらべて,早期癌やそれに準ずる小さな癌の症例が少ないように思われる.
過去5年間の慶大の胃癌手術症例でも,胃癌取扱い規約1)で規定されている噴門部,すなわち食道胃接合部から約20mmの範囲の胃の部分に限局した早期癌は2例しかなかつた.また,それを少しこえる程度の小さな癌で,われわれがX線検査を行ない,他院で切除された1例を加え,3例について噴門部の早期X線診断について検討してみた.
胃X線検査体系がほぼ完成した現在でも,噴門部ではほかの部位にくらべて,早期癌やそれに準ずる小さな癌の症例が少ないように思われる.
過去5年間の慶大の胃癌手術症例でも,胃癌取扱い規約1)で規定されている噴門部,すなわち食道胃接合部から約20mmの範囲の胃の部分に限局した早期癌は2例しかなかつた.また,それを少しこえる程度の小さな癌で,われわれがX線検査を行ない,他院で切除された1例を加え,3例について噴門部の早期X線診断について検討してみた.
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