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臨床研究
閉塞性黄疸患者のhyperdynamicな循環に関する臨床的検討
著者: 斎藤英昭1 玉熊正悦1 磯山徹1 杉浦有重1 浅野哲2 山本登司2 近藤良晴2
所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2東京厚生年金病院外科
ページ範囲:P.1877 - P.1882
文献購入ページに移動肝は生体における代謝の中心的役割を占め,かつ門脈系という特有な血管系で送血される特徴から,肝障害のさいに生化学的,解剖学的変化を介して他臓器に新たな病態を惹起することがある.その代表として肝性脳症,肝腎症候群はよく知られているが,また肝疾患に出現する循環動態異常も古くから注目されていた1).
肝疾患のうち,とりわけ肝硬変症に関してはKow—alskiら2)の報告以来,その全身循環の特徴にhyper—dynamic stateがあげられ,この臨床的意義や発生機序の研究がなされている3).一方,閉塞性黄疸については,このさいしばしばみられる低血圧と徐脈発症を主に胆汁酸の作用で解明する試みがされ1),また最近では感染を合併した閉塞性黄疸にみられるhyperdynamic st—ateがsepsisあるいはendotoxemiaとの関連で興味をもたれている4).
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