icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻2号

1979年02月発行

文献概要

特集 外科とエコー

肝・胆道—手動接触複合走査による

著者: 北村次男1

所属機関: 1大阪府立成人病センター超音波研究室

ページ範囲:P.195 - P.204

文献購入ページに移動
はじめに
 超音波断層法は最近の装置の改良により面目を一新し,非常に良い画像が安定して得られるようになつた.本項の肝・胆道の診断においても,従来の装置による画像に比し分解能が著明に向上したので6,9,10),これまでのスクリーニングとしての用い方はいうに及ばず,いわゆる精密検査にも応用できるようになつた.さて,初心者にも安定して良質の画像が得られるという点では,この領域でも種々の電子スキャンを始めとする高速走査の装置が盛んに用いられている.本特集でも,この肝・胆道に関しての高速断層像は次項に掲げられている.
 実際には,手動走査型のものと高速走査型のものとのそれぞれに,いくつかの長短が認められるが,諸般の事情は,この領域でも,リニア型電子スキャンを中心とする高速走査の普及が,今や手動型のそれをはるかにしのぎつつある傾向である.しかし,手動接触複合走査型は,より広い領域をカバーできるので臓器相互の関係を一目瞭然にできるため,X線CTとの対比も行なえ,また,より微細な画像を理論上からも,実際にも得ることができる6,9,10).だから,その最新の装置による画像は電子走査や機械的走査の高速装置が如何に今後隆盛を極めようとも,その価値を失わないものである.今回は,編者のご注文により,最新のこれらの装置による画像を紹介しながら,手動接触複合走査超音波診断装置によるこの領域での診断についてのべる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?