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血漿交換
著者: 二之宮景光1
所属機関: 1都立府中病院外科
ページ範囲:P.377 - P.381
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血漿交換の用語としてPlasma exchangeあるいはPlasmapheresisが用いられているが,後者は耳新しくまた血漿交換を説明するのに不適当と考えられるかもしれない.輸血学の領域では,供血者からの採血に当つて全血液から血漿のみを取り出して血球成分は供血者に返血することによつて,一人の供血者からかなりの量の血漿を得ることができる方法を主として意味し,血液銀行において血漿製剤を調製する標準的な手段として普及し慣用されている.しかし語義として,aphairesisがre—movalであり,上の目的の行為に対してでなく,macroglobulinemic syndromeのような病態の治療としての血漿を除去する行為も含めていることは,既にDorlandの医学辞典にも記載されている.このように本来の手技が同一であるために広義で呼称されている上に,いずれもが最近注目されて報告が相次いでいるが,表題こそPlasmapheresisであつても内容が異なることも承知しておかねばなるまい.さらに付言すると,輸血の領域で成分輸血が格段の進歩と普及をみている現在,血漿分離と同一の方式によつて血小板あるいは白血球をそれぞれ分離採取することがより確実に行なわれ,臨床応用も増加しているが,この手技に対してもCytapheresisおよびLeu-kapheresisという新語(?)が広く固定して用いられるに至つている.
血漿交換の用語としてPlasma exchangeあるいはPlasmapheresisが用いられているが,後者は耳新しくまた血漿交換を説明するのに不適当と考えられるかもしれない.輸血学の領域では,供血者からの採血に当つて全血液から血漿のみを取り出して血球成分は供血者に返血することによつて,一人の供血者からかなりの量の血漿を得ることができる方法を主として意味し,血液銀行において血漿製剤を調製する標準的な手段として普及し慣用されている.しかし語義として,aphairesisがre—movalであり,上の目的の行為に対してでなく,macroglobulinemic syndromeのような病態の治療としての血漿を除去する行為も含めていることは,既にDorlandの医学辞典にも記載されている.このように本来の手技が同一であるために広義で呼称されている上に,いずれもが最近注目されて報告が相次いでいるが,表題こそPlasmapheresisであつても内容が異なることも承知しておかねばなるまい.さらに付言すると,輸血の領域で成分輸血が格段の進歩と普及をみている現在,血漿分離と同一の方式によつて血小板あるいは白血球をそれぞれ分離採取することがより確実に行なわれ,臨床応用も増加しているが,この手技に対してもCytapheresisおよびLeu-kapheresisという新語(?)が広く固定して用いられるに至つている.
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