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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻4号

1979年04月発行

臨床研究

われわれの処方した成分栄養の臨床経験

著者: 大熊利忠1 井上吉弘1 後藤平明1 大塚憲雄1 多田出1 横山育三1

所属機関: 1熊本大学医学部第1外科

ページ範囲:P.547 - P.553

文献概要

はじめに
 1967年Dudrickが開発した完全静脈栄養法(以下IVHと略す)は著しい発展をみせ現在ではことに消化器外科領域ではかかせない栄養管理法として確立されてきた1).しかしこの方法も成人においては大静脈にまでカテーテルを挿入しなければならずそのための手技上の合併症や管理中その他の合併症も多く,一般に行なえる方法ではない.一方1957年Greensteinらによつて開発されたchemically defined diets(成分栄養,elementaldiets)は化学的に限定された成分の分つた栄養分を経腸的に投与する方法で成分的にはIVHと似ている2-4).しかし経腸的投与のためIVHのように無菌的操作の必要性もなく手技的には非常に簡単で合併症も少ない.しかし本邦ではIVHのめざましい普及に比すれば成分栄養(以下EDと略す)はあまり行なわれていない.1977年に成分栄養研究会が発足し比較的関心が高まりつつあり少数の施設では臨床応用を行なつている5).また最近千葉大2外科を中心とした研究グループが「ED-AC」なる製品を開発し治験段階である6).われわれは1977年12月よりわれわれ独自の方法で処方したEDを作成し臨床応用を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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