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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻6号

1979年06月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい手術の適応とタイミング—注意したい疾患45

肝内結石症

著者: 菅原克彦1 河野信博1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.903 - P.908

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■なぜ内科治療とのControversyになるか
 肝内胆石症(以下本症と略)は肝の内外の胆管の形態異常が原因して胆汁が円滑に消化管内に排泄されないために胆管に胆汁がうつ滞し,大腸菌を主とする感染症が加わり誘因となつて次第に発症して行く.もちろん胆汁異常dyscholiaも原因としてあり得ると思われる.本症は各施設により病型が分類されているが,教室では胆石の大部分が肝内胆管に存在しているものを甲型とし,胆石が主として肝外胆管に存在するものを乙型とした.胆石はビリルビン系石が大部分である.ある病期の本症の症状は上腹部痛,発熱,黄疽などが主であるが特徴的なものはない.
 本症の保存的治療は現在の治療技術ではその病態からみてきわめて困難である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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