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特集 これだけは知っておきたい手術の適応とタイミング—注意したい疾患45
—いま,内科では—胆石症
著者: 亀田治男1
所属機関: 1東京慈恵医科大学第1内科
ページ範囲:P.916 - P.917
文献購入ページに移動 胆石症の診療にあたつては,つねに手術適応の問題を考え,手術の場合の障害となる因子を,可及的少なくするよう努めねばならない.したがつて,外科の立場から記載された佐藤寿雄教授らのご意見に原則的に賛成である.
ただ,問題は,silent stoneあるいは症状のきわめて軽い胆嚢内コレステロール系石で,胆嚢,胆石の状態も良好な症例についても,40〜69歳であればすべて積極的に手術をするべきかどうかという点にしぼられよう.これは,生涯silent stoneのまま経過する例も50〜60%にありうること,胆石の自然消失例が7%程度はありうること,さらにまた胆石溶解剤の効果が検討されていることなどについて,どのような評価を下すのかと関連している.これらが手術適応の方針に関して意見の相違がみられる問題点でもある.
ただ,問題は,silent stoneあるいは症状のきわめて軽い胆嚢内コレステロール系石で,胆嚢,胆石の状態も良好な症例についても,40〜69歳であればすべて積極的に手術をするべきかどうかという点にしぼられよう.これは,生涯silent stoneのまま経過する例も50〜60%にありうること,胆石の自然消失例が7%程度はありうること,さらにまた胆石溶解剤の効果が検討されていることなどについて,どのような評価を下すのかと関連している.これらが手術適応の方針に関して意見の相違がみられる問題点でもある.
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