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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻8号

1979年08月発行

グラフ 外科医のためのX線診断学・16

胸部・頸部血管造影

著者: 隈崎達夫1 西川博1 佐藤雅史1 鈴木次夫1

所属機関: 1日本医科大学放射線医学教室

ページ範囲:P.1193 - P.1201

文献概要

 胸部及び頸部領域で選択造影の対象となる血管については図1に列挙したが,この中で特に重要と考えられる動脈・静脈とそれぞれの造影法のポイントを表に示した.ちなみにカテーテルの付号は便宜上われわれが使用しているSurgimed社のcodeを記載したものであるが,術者によつては異なる規格を使用することも当然あり得よう.以下これらについて簡単に解説する.
 甲状腺は図1(a)に示すように上・下甲状腺動脈によつて栄養されている.上甲状腺動脈造影の際には選択を無理に行なおうとすると総頸動脈内のatheromatous plaqueを剥離したりspasmを起こしたりする危険性もあるので注意を要する.選択造影が行ない得ない場合には総頸動脈造影のみでも読影は可能である.一方下甲状腺動脈の造影は甲状頸動脈の選択造影なくしては殆んど不可能である.本動脈では右が左に比較してやや選択困難な場合があり,このような例では後述する内胸動脈造影と同様の操作が行なわれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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