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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻8号

1979年08月発行

特集 術中・術後の出血

臓器切除と出血

肝臓

著者: 岡本英三1 京明雄1

所属機関: 1兵庫医科大第1外科

ページ範囲:P.1241 - P.1246

文献概要

はじめに
 肝臓は豊富な血液で充満したspongeにたとえられ,従来"do not touch me organ"の一つとして,永い間外科医の触つてはならない臓器とされてきた.この臓器に対する不用意な外科的処置は極めて不愉快な,また容易に止血し難い出血を引き起こす.
 今日の如く肝広範切除が可能になつたのはせいぜい今世紀中頃からである.肝切除が可能となつた陰には,手術手技,麻酔,輸血の進歩など外科学全般の進歩は勿論であるが,最も大きく貢献したのは肝のもつ膨大な代償能,再生能の認識と肝内脈管構築の解明に基づく肝区域の概念である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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