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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻8号

1979年08月発行

文献概要

Spot

外科手術施行前における2次診断制度の重要性について

著者: 松元輝夫1 草場昭1

所属機関: 1ハーネマン医科大学外科

ページ範囲:P.1269 - P.1273

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はじめに
 外科手術を必要とする患者には,大別して2つのタイプがある.第1のタイプは,交通事故患者などのように緊急手術を要する症例で,患者は,生命の危機,あるいは四肢切断の危機にさらされている.第2のタイプは,ヘルニア根治手術などのような待期的手術が可能な症例である.
 外科手術を行なう場合に要求される最も重要なことは,不必要な手術を避け,もし手術が必要な場合には,その安全性と確実性を確保することである.したがつて,外科手術は,X線診断部門,麻酔科,ならびに外科領域に熟練した専門医が常勤しており,種々の治療・検査部門の設備が完備している病院で行なわれるべきである.患者の立場からすれば,手術を受ける前に,必要に応じて外科専門医による外科2次診断を受け,その手術が本当に必要であるかどうか確かめておくことが大切である.この外科2次診断には2つの利点がある.第1は,患者の生命の安全が保証されること,第2は,不必要な外科手術を未然に避けることによつて,無駄な出費を節約できることである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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