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文献詳細

雑誌文献

臨床外科34巻8号

1979年08月発行

Practical Postgraduate Seminar・22

基本的手術手技—糸結び—〈その1,片手法〉

著者: 樋上駿1 沢田寿仁1 池永達雄1

所属機関: 1虎の門病院消化器外科

ページ範囲:P.1277 - P.1286

文献概要

 糸結びは手術手技の中でも最も基本的である.糸結びに紮めが加わると結紮になる.ここでは糸結びに中心を置き,学ぶ立場の筆者らが日頃,糸結びについて抱いている概念を,片手法,双手法に分け,整理してみた.紹介だけに留めたが,参考にしていただければ幸いである.
 糸の持ち方で,最も普通なのは図1aのように,拇指と示指,または拇指と中指で把持する方法である.しかしこの持ち方では,糸を持つたまま他の操作,たとえば出血点を指で把む操作などが必要になつたとき,糸を持つ操作を放棄せざるをえなくなる.よつて筆者らは,それらを解決するため,図1bのように薬指と小指の間に糸を挾むようにしている.この持ち方は一見,抵抗感を与えるかもしれないが,慣れにより自然と糸の方から挾まつてくるようになる.この方法だと拇指,示指,中指を他の目的にも使用できる利点がある(図1c).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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