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文献詳細

雑誌文献

臨床外科35巻11号

1980年11月発行

文献概要

特集 私の縫合材料と縫合法 私の縫合材料と縫合法—私はこうしている

神経系手術

著者: 松角康彦1

所属機関: 1熊本大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.1559 - P.1562

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はじめに
 神経系疾患の手術療法の特徴として,電気凝固による止血,切断などと,種々の金属クリップの導入による処理が,頻繁に用いられるかわりに,縫合材料による結紮,縫合を行なうことは,著しく限られてくる.また脳手術に際して,脳内に瘢痕・肉芽などを作り,痙攣を惹起することは絶対に避けるべきことであるため,縫合材料による瘢痕・肉芽形成と組織刺激度につき,特別の注意が払われる必要がある.一方,脳血管や神経の吻合手術も手術用顕微鏡の導入以後,症例数も増加しつつあるが,極めて細い縫合糸を必要とする点で特徴的といえる.脳神経外科手術においても永らく絹糸の時代が続いたが,もはや過去20年余り,絹糸の使用範囲は著しく狭められ,僅かに皮膚縫合に習慣的に用いられるに過ぎなくなつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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