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文献詳細

雑誌文献

臨床外科35巻3号

1980年03月発行

文献概要

特集 血管カテーテルの治療への応用 薬剤の注入

悪性腫瘍に対して;乳癌

著者: 小山博記1 和田富雄1 寺沢敏夫1

所属機関: 1大阪府立成人病センター外科

ページ範囲:P.343 - P.348

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はじめに
 制癌剤の動脈内注入療法は,その領域内の薬剤濃度をいちじるしく上昇せしめることができるが,そのわりには全身的な副作用を少なくすることができるという大きな利点がある.これまでに頭頸部,肺,肝,四肢などの悪性腫瘍の治療法の1つとして用いられ,すぐれた効果が認められている.この動脈内投与法は,上記のように支配動脈が割合はつきりしている臓器の癌には施行しやすく,乳癌でもしばしば試みられるようになつてきた1-3,5).われわれはこの方法を局所進行乳癌に対する術前療法として利用してきたが,局所効果,予後ともに一応評価すべき結果が得られている.本稿では乳癌の動脈内化学療法の実際について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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