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文献詳細

雑誌文献

臨床外科35巻4号

1980年04月発行

文献概要

histoire de la chirurgie アンブロアズ・パレの世界—400年前の大外科医をめぐつて・4

「私が処置をし,神がこれを癒し給うた」という言葉

著者: 大村敏郎1

所属機関: 1川崎市立井田病院手術室

ページ範囲:P.522 - P.525

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口Ambroise Paréが残してくれたこと
 A.Paréが残してくれたことは沢山あるが大きく分けて,目に見えるものと目に見えないものと2つに分けることが出来る.見えるものは,彼が残した機械器具であり,Paré全集の中に散見出来る器具の絵や治療技術の挿画である.日本で模写された時にその変形はかなりひどくなるのだが,フランス語版からラテン語版になる時に既に相当ゆがんでしまつている.オランダ語版の方は原画の雰囲気を忠実に伝えている.
 他にParéの肖像画がある. Paré全集が各国語に訳される時に「旅行記」がついているのといないのとあるように,肖像画もあるのとないのとがあり,楢林鎮山が手に入れたオランダ語版には肖像画はついていたはずであるが,それはわが国に広まるに到らなかつた.前号でふれたように広めてはいけない事情があつたと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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