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文献詳細

雑誌文献

臨床外科35巻6号

1980年06月発行

臨床報告

多発骨折後脂肪塞栓症候群の1剖検例

著者: 林純一1 松沢秀郎1 江口昭治1 石原法子2

所属機関: 1新潟大学医学部第2外科 2新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.927 - P.930

文献概要

はじめに
 脂肪塞栓症候群については,未だその病因,治療等について未解決の問題が多く残されているが,病態像の解明にしたがい,acute respiratory distress syndrome(以下ARDSと略す)との関連で興味ある問題が提起されている.本邦では欧米に比し脂肪塞栓症候群の臨床報告例,動物実験報告が少なく,この疾患の病態,治療等を評価する基準は確立されていない.更に近年の強力な呼吸管理法の進歩に伴い,他の急性呼吸障害を呈する疾患と病態の類似性が指摘され,この疾患の独立性についても疑いをもつ向きも出てきている.今回,筆者らは比較的急速に進行した多発骨折後脂肪塞栓症候群の1例を経験したので,特にその肺における病態に考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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