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特集 閉塞性黄疸—最近の診断法の進歩
RI検査でどこまでわかるか
著者: 油野民雄1 桑島章1 一柳健次1 多田明1
所属機関: 1金沢大学医学部核医学教室
ページ範囲:P.1119 - P.1125
文献購入ページに移動131I-ローズベンガルや131I-BSPの放射性色素を体内へ投与し,シンチカメラにより経時的に観察すると,RIの肝臓への摂取ならびに胆道・腸管への排出の一連の経路を,イメージ上連続的に評価することが可能となる.かかる原理の応用により,閉塞性黄疸が内科的因子によるか外科的因子によるかの鑑別手段として,RI肝胆道シンチグラフィーは従来より施行されてきた1,2).さらに近年,短半減期核種である種々の99mTc標識化合物が容易に入手可能となつた結果,被験者への被曝が著しく軽減され,従来より鮮明な肝胆道系の画像が得られるようになり,肝胆道疾患における診断能が著しく向上した3,4).
かかる肝胆道シンチグラフィーを含めた核医学検査の一般的特徴は,患者に苦痛をあたえることなく,非侵襲的に肝胆道系の形態的ならびに機能的情報が供与されることにあるが,他の非侵襲的画像診断法であるCTや超音波が著しく普及した現在では,従来のX線検査に核医学,CT,超音波を包括した総合画像診断(Body Imaging)5)の枠組みのなかで,核医学検査の診断的有用性を論じる必要が生じてきた.
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