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臨床報告
胆道系と交通を有する特異な重複胃の1治験例
著者: 軍司祥雄1 竜崇正1 石川達雄1 小高通夫1 佐藤博1 長尾孝一2
所属機関: 1千葉大学医学部第2外科 2千葉大学医学部第1病理
ページ範囲:P.139 - P.145
文献購入ページに移動消化管重複症は,enteric cysts,enterogenous cy—sts,giant deverticula,inclusion cystsなど種々の名称で呼ばれていたが,1940年Ladd & Gross1)が,duplication of alimentary tractと提唱して以来この名称が好んで用いられている.この疾患は,舌根より肛門に至る全ての消化管に発生しうる比較的稀な先天性疾患である.消化管重複症の内でも重複胃の頻度は少なく,本邦では梅野2)が26例を報告しているにすぎない.しかしその大部分は,胃壁となんらかの関係を有する症例である.最近われわれは,本来の胃と離れた部位にあり,胆管と交通を有する極めて稀な重複胃の1例を経験したので本邦集計33例の検討を合わせて若干の文献的考察を加えて報告する.
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