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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻11号

1981年11月発行

文献概要

特集 迷切後の諸問題 術後の愁訴および障害

胃内容停滞

著者: 渡部洋三1 近藤慶一郎1 加藤弘一2

所属機関: 1順天堂大学第1外科 2武山加藤病院胃腸科

ページ範囲:P.1715 - P.1721

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はじめに
 1943年,Dragstedt1)によつて広められた迷走神経切離術(以下,迷切術)は,幾多の先駆者2-10)によつて術式の改良が行なわれ,現在施行されている迷切術は,選択的胃(選胃)迷切術兼胃半切術,選胃迷切術兼幽門洞切除術(幽切術),選胃迷切術兼幽門形成術(幽成術)および選択的近位(選近)迷切術±幽成術などである.これら迷切術のうち術後に胃内容停滞をきたすのは選近迷切術を除いた例である.迷切術は消化性潰瘍に対して行なわれているが,胃癌に対する幽門側胃切除術のうち,1番のリンパ節廓清が行なわれた例は全幹迷切術となることが多いので胃内容停滞をきたす可能性がある.しかし残胃が小さい例が多いためその頻度は極めて小さく,本稿ではとり上げない.
 今回は1977年から1981年6月までに教室で行なつた選胃迷切兼幽切術67例および関連病院で行なつた19例計86例を中心に,文献上の成績も加えて胃内容停滞の病態,予防および治療について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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