文献詳細
特集 迷切後の諸問題
術後の愁訴および障害
文献概要
はじめに
消化性潰瘍,特に十二指腸潰瘍に対する外科的治療として,迷走神経切離術(迷切と略す)が広く施行されるようになつて来たが,一方,術後の愁訴や障害についても,検討を加える必要がある.
迷切の方法は,1943年のDragstedt以来,全迷切が行なわれていたが,術後の下痢の発生頻度が高く,これは肝枝や腹腔枝を切離するためであるからとの考え方から,これらを温存する選択的迷走神経切離術(選迷切と略す)がHarkinsらにより行なわれるようになつた.しかし,選迷切においても胃運動の低下がみられるので,胃運動機能を温存する目的の下に選択的近位迷走神経切離術(選近迷切と略す)が行なわれるようになつた.
消化性潰瘍,特に十二指腸潰瘍に対する外科的治療として,迷走神経切離術(迷切と略す)が広く施行されるようになつて来たが,一方,術後の愁訴や障害についても,検討を加える必要がある.
迷切の方法は,1943年のDragstedt以来,全迷切が行なわれていたが,術後の下痢の発生頻度が高く,これは肝枝や腹腔枝を切離するためであるからとの考え方から,これらを温存する選択的迷走神経切離術(選迷切と略す)がHarkinsらにより行なわれるようになつた.しかし,選迷切においても胃運動の低下がみられるので,胃運動機能を温存する目的の下に選択的近位迷走神経切離術(選近迷切と略す)が行なわれるようになつた.
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