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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻12号

1981年12月発行

特集 インスリン併用の高カロリー栄養法

膵切除後のインスリン投与と高カロリー栄養法

著者: 碓井貞仁1 小越章平1 山崎一馬1 佐藤博1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1853 - P.1858

文献概要

はじめに
 近年,エコー,CTスキャン,血管造影など診断法の著しい進歩により肝胆膵疾患の正確な術前診断が可能となり,門脈,上腸間動脈の再建を含む拡大手術が積極的に施行されるようになつた.一方,診断法,手術手技のみでなく,高カロリー輸液法(IVH),成分栄養法(ED)の導入による術前術後管理の進歩が肝胆膵外科領域の治療成績向上に大きな役割りを果していることはいうまでもなく,とくにIVHは単なる栄養法の枠を越えて一種の治療法となつており,IVHなしに肝胆膵の外科を考えることは出来ないといつても過言ではない.
 膵切除術式には膵頭十二指腸切除術,膵体尾部切除術および膵全摘術があるが,いずれの術式にせよ術後はIVHで管理することがきわめて多い.膵切除後のIVHといえども必ずインスリンを必要とするとは限らないがインスリンを必要とする例は比較的多く,とくに糖尿病合併例,耐糖能低下例,膵大量切除例,膵全摘例においてはインスリン併用による血糖調節,合併症対策など厳密な術後管理が要求される7,8,10,11,15,17)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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