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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻12号

1981年12月発行

文献概要

特集 インスリン併用の高カロリー栄養法

肝切除後のインスリン投与と高カロリー栄養法

著者: 玉置久雄1 横井一1 水本龍二1

所属機関: 1三重大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1859 - P.1864

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はじめに
 肝は生体内で最大の実質臓器であり,生命に必需の物質の生合成,解毒,造血,血液凝固に関与し,循環系,網内系機能においても重要な位置を占めており,多大の機能的予備力と旺盛な再生能を備えた臓器として知られている.
 肝切除の対象となる症例には病巣以外の肝が正常なものから,黄疸や慢性肝炎,肝硬変等の肝障害を合併するものまであり,特に主たる対象である原発性肝癌では高率に肝硬変の合併がみられ外科的治療に大きな制約を与えている.術後の残存肝機能の障害は肝不全を招来して予後を不良とするため,教室では術前一般血液生化学的検査の他にICG・Rmax,hepaplastin test や lipid emul—sion testを行なつて肝予備力や網内系機能を測定し適切な術式の選択につとめている1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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