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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻12号

1981年12月発行

文献概要

特集 インスリン併用の高カロリー栄養法

術後感染症におけるインスリン投与と高カロリー栄養法

著者: 谷村弘1 小林展章1 日笠頼則1

所属機関: 1京都大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1873 - P.1878

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はじめに
 高カロリー輸液では,熱源として大量のグルコースを高濃度で静脈内投与を行なうのであるが,術前の耐糖能に異常がなければ,大抵の場合,術後にインスリンの併用は必要としない.しかし,術後ひとたび感染症を合併した場合には,創傷治癒のためにインスリンの消費量が増加し,さらには内因性インスリンの分泌も抑制されて,耐糖能が低下し,しばしばインスリン併用を要することになる.最近われわれが経験した術後高カロリー輸液施行症例のうち,術後感染症発症に伴い大量のインスリン併用を要し,しかもその改善とともにインスリンを要しなくなつた症例を中心に,インスリン併用高カロリー輸液施行症例における問題点について考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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