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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻3号

1981年03月発行

文献概要

特集 晩期癌患者のcare 対症療法の実際

イレウス

著者: 葛西猛1 牧野永城1

所属機関: 1聖路加国際病院外科

ページ範囲:P.341 - P.343

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はじめに
 晩期癌患者がイレウスになつた時,われわれ臨床医は最初から癌性腹膜炎によるものであろうと決めてかかり保存的治療に終始することが多い.これでは,患者はイレウスによる苦痛から解放されないばかりか手術可能なタイミングをも失う結果となる.
 最新の医学知識と医療技術および器械(たとえば循環器系におけるCVPやSwan-Gangによるモニタリング,呼吸器系におけるIMVやCPAPを駆使できるレスピレーター,腎不全に対する簡便な透析法そして低栄養に対するIVHなど)をもつてすれば,今日われわれは,かなりpoor riskな患者の術中および術後管理をも比較的安全に施行できるようになつた.従つて,外科的手段により短期間にしろイレウスが解除され,患者が経口摂取可能となり,その他のイレウスによる苦痛から解放されるならば,われわれ外科医は晩期癌患者のイレウスに対しても積極的な姿勢で対処すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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