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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻4号

1981年04月発行

特集 術後1週間の患者管理

乳房切断術

著者: 金杉和男1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学第1外科

ページ範囲:P.499 - P.503

文献概要

 乳癌における乳房切断術は標準術式としての定型的乳房切断術が挙げられるが,大胸筋や小胸筋を保存して本法の縮小を試みる非定型的乳房切断術(Modified radical mastectomy)や胸骨旁郭清や鎖骨上郭清を付加し徹底した郭清を追求する拡大根治術(Extended radical mastectomy)も実施されている.各術式により術後管理は多少異なるが,表在性臓器である乳房の切断による手術侵襲は比較的軽度である.そのため全身管理は他疾患の一般的な管理方法と差異は少ないが,むしろ大きな皮膚弁を縫合したり,植皮を施行したり,血液や滲出液を排出するためのリリアバッグやヘモバックなどと接続したドレーンの管理が大切で,その巧拙が局所の創傷の治癒に大きな影響を与える.また術後の上肢の運動方法は静脈やリンパ液の循環障害による浮腫や肩関節の運動制限の予防に有用であり,術直後より対処する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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