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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻4号

1981年04月発行

特集 術後1週間の患者管理

消化管瘻の手術

著者: 小平進1 勝又貴夫1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.533 - P.537

文献概要

 消化管瘻には消化管皮膚瘻,消化管内瘻,消化管と他臓器との瘻孔形成などがあり,また消化管の瘻孔の部位により種々の病態を呈し,管理に関しても一律には述べられない.ここでは腹部外科手術後に比較的多くみられ,しばしばその管理に難渋するhigh outputの小腸皮膚瘻の根治手術における術後管理を中心に述べる.小腸瘻の手術に関しては言うまでもなく,瘻孔の発生から手術に到るまでの術前管理が最も重要である.術直後の管理においても術前より存在する可能性のある脱水,電解質異常,低栄養状態に対する考慮が重要であり,また何らかの形で存在する感染に対する配慮などにより,術後の創感染,縫合不全,敗血症の予防,および対処に細心の注意を払い,致命的な合併症を惹起せぬようにすることが大切である.これら以外は通常の小腸切除術の術後管理とかわるところはないと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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